Adobe Marketo Engage導入企業を対象にしたアンケートで、従業員2,001人以上の大企業におけるSFA/CRMとのデータ連携率が18%にとどまり、多くの企業でROI(投資対効果)が十分に高まっていない実態が浮かび上がりました。調査は株式会社パワー・インタラクティブが2025年11月6~12日にオンラインで実施し、有効回答は82件でした。
調査によると、M&Aなどで基幹システムが乱立し、部門ごとにデータが分断される「データのサイロ化」が、高度な分析やスコアリングの妨げになっています。同社は、コードの統一や名寄せといったデータ基盤整備への投資が、既存Marketo機能の潜在力を引き出す前提条件だと指摘します。
一方、現場リーダー層の58%がデータ整形などの定型作業に時間を取られ、企画や分析といった「攻めのマーケティング」に十分なリソースを割けていないことも判明しました。運用標準化や自動化を担うMOps(マーケティングオペレーション)体制の構築が急務とされています。
さらに、リードの定義や評価指標をマーケティングと営業で共有していない企業が約4割存在し、共通KPIを持たないままではツールの効果が半減すると分析されています。同社は、マネジメント主導で組織横断のRevOps(レベニューオペレーション)を整備し、部門間の「部門間協定(SLA)」を結ぶことが収益最大化の近道になると見ています。
今後は、単なるツール刷新よりも、データ基盤と運用体制、組織間の合意形成という「足元」の整備が、Marketoに限らずマーケティングオートメーション全般のROI向上を左右するテーマとして、日本企業で一層重視されそうです。
【レポート情報】
Adobe Marketo Engage運用実態調査レポート全文
調査期間:2025年11月6日~11月12日
有効回答数:82名
ダウンロードURL:https://www.powerweb.co.jp/knowledge/downloadlist/marketo_report_2025_s-mar/
source: PR TIMES
